角結膜異物
角結膜異物とは
角結膜異物(結膜異物・角膜異物)とは眼の中(角膜や結膜)に、何らかの異物が入ったり、刺さったりすることで、眼の中に異物感があり、痛みや涙が出る、充血などの症状を起こす外傷です。
結膜異物
結膜異物の多くはまぶたの裏や下まぶたと眼球の移行部位に認められます。
角膜異物
黒目(角膜)に付着したものや刺さった状態が角膜異物です。
眼をこすると異物によって角膜や結膜が傷つき、痛みなど症状が強く可能性があります。
小さな異物の場合、しばらく眼を閉じていると涙で自然に流れ出る場合がありますが、流れ出ない場合は眼科を受診してください。
角結膜異物の症状
- 眼の充血
- 異物感
- 強い眼痛
- 目ヤニ
- 視力低下
- 流涙
- 眼がかすむ、まぶしい、ぼやける
など
眼をこすると異物によって角膜や結膜が傷つき、痛みなど症状が強くなる可能性がありますので、控えましょう。
角結膜異物の主な原因
異物が眼の中に飛入りしたり、枝などで眼をついた際に異物が入り込んだりする場合があります。
異物の種類
虫、コンタクトレンズ、ごみ、砂、石、葉、鉄片、粉、睫毛(しょうもう:まつげ)など
早期に取り除かないと、症状が続くだけでなく、感染症を起こす場合があります。
角結膜異物の検査
角結膜異物は以下の検査を行います。
細隙灯検査
異物を探すため、結膜・角膜の状態を確認します。
角膜に傷があるケースでは上まぶたの裏側に異物がある場合も考慮し、上まぶたを翻転して観察します。
生体染色検査
角膜や結膜を色素で染色したのちに傷の程度、範囲を確認します。
撮影
異物が眼内にまで入り込んでいる場合を考慮し、必要に応じてX線やCTの撮影を行う場合があります。
角結膜異物の治療
異物の除去(洗顔、点眼)
角膜や結膜上の異物を取り除きます。
結膜嚢(けつまくのう)内に多数の異物(砂や石など)が認められる場合は洗眼します。
また、木の枝などで受傷した場合では真菌(カビ)による感染も考えられます。
細菌、真菌感染を防止するため抗菌剤、抗真菌剤の点眼を行います。
鉄片異物の場合サビるため、注意が必要です。
数日間放置すると角膜にサビが浸透してしまうため早急に除去する必要があります。
手術
眼内に異物が侵入・角膜穿孔(かくまくせんこう:何らかの外部的要因により、目の角膜に穴が開いた状態)のため、眼内の水分が漏れ出ている場合は手術を行います。