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強度近視

強度近視とは

近視の中で、特に度数が強く、眼軸長が長いものを強度近視といいます。
一般的に-6.00D以上の近視を強度近視と呼びます。

目安として、目を細めたりしないで自然に見て遠くから指を近づけたとき、指がはっきり見える距離が16cmより手前の状態のことです。

強度近視の方は他にも網脈絡膜萎縮、近視性牽引性黄斑症、緑内障の始めとする視神経症などの異常が発生する確率が高いので、自覚症状が軽くても定期的な眼科受診をお勧めします。

強度近視の症状

  • 中心部がゆがんで見える(歪視)
  • 視力が低下
  • 視野の一部に見えないところがある(視野欠損)
  • 視界の中心辺りが暗く見える(中心暗点)
  • 目がかすむ、ぼやける など

強度近視の主な原因

近視の強い方に多いです。
男性よりも女性に多く、高齢になるほど多いとされています。
また、視覚障害者の原因疾患の第5位となっています。

強度近視の検査

眼底検査

眼底の状態をスキャンして調べます。

光干渉断層計(OCT)

近赤外線を利用して網膜の断面の状態を調べます。網膜のむくみや新生血管などが観察できます。

強度近視の治療

強度近視は20代以降も進行し、進行を止める方法はなく、進行抑制治療がメインになります。

ただ、眼球が完成する10歳以降や極端に度数が進行した場合などは、効果が限定されるため、早期の治療開始が必要となります。

合併症には点眼・内服薬、眼内注射や手術など、対処療法となります。

抗VEGF療法

抗VEGF療法は、VEGFの働きを抑える薬剤を眼内に注射することにより、脈絡膜新生血管の成長を抑制する治療法です。

院長より

残念ながら強度近視そのものを治療する方法はありません。

強度近視の方は、元々見えにくい状態のため、病的な状況になっても気付かない場合があります。そのため、重篤になる可能性を軽減できるよう、定期診察をお勧めします。