コラム COLUMN
併発している人は要注意!? ドライアイ講座③
2023.02.04
スタッフ
こんにちは! おおうら眼科 スタッフのもーりーです。
もう2月になりましたが、みなさま花粉症対策はされていますか?
最新の研究で、ドライアイの方が花粉症をはじめとするアレルギー性結膜炎を発症すると、結膜炎の症状が悪化するという内容が発表されました!
今回はドライアイとアレルギー性結膜炎の関係についてお伝えいたします。
ところで、アレルギー性結膜炎って?
ドライアイとアレルギー性結膜炎の関係性の前に、簡単にアレルギーとアレルギー性結膜炎についてお話いたします。
アレルギーとは、スギ・シラカバなどの花粉や、ネコ・イヌの皮膚、ダニ、ハウスダストといったアレルギー反応を起こす物質(アレルゲンといいます)に対し、体の免疫が過剰反応してかゆみ・くしゃみなどの様々な症状を引き起こすことを言います。
そしてアレルギー性結膜炎は、目の表面にアレルゲンが付いたことにより、まぶたの裏側や白目に炎症が起きて【目のかゆみ】【充血】【涙が出る】【まぶたが腫れる】などの症状が出る病気です。
※アレルギー性結膜炎について詳しく知りたい方はこちらをお読みくださいね。
ポイントは、アレルギー性結膜炎は【目の表面にアレルゲンが付いたことにより起きる】【目の表面に炎症が起きる】ということ!
それが一体ドライアイとどう関係するのか……ご説明いたします!
ドライアイとアレルギー性結膜炎の関係
ドライアイ講座②にて、涙を構成する成分のうち水分は目に栄養を運んだり目に入ったゴミを洗い流す役割があるとお伝えいたしました。
アレルギー性結膜炎は、目の表面にアレルゲンが付くことにより症状が出るわけで……。
ドライアイの場合、十分な量の涙でアレルゲンを洗い流せないんです!
そのため、点眼などの治療を行っていないと結膜炎の症状が悪化してしまいます。
またアレルギー性結膜炎は目の表面に炎症が起きますが、そうすると目の表面が傷ついたり荒れたりします。
その傷や荒れにより、涙の量や質が変化するため……今までドライアイじゃなかった人がドライアイになったり、もともとドライアイだった人は症状が悪化してしまうんです!
ドライアイとアレルギー性結膜炎、どちらも悪化させないためには?
ドライアイとアレルギー性結膜炎はお互いに影響があり、適切な治療をしていないと症状を悪化させてしまいます。
例えば2月中旬から4月にかけては、花粉症によるアレルギー性結膜炎がドライアイを悪化させてしまう可能性も……。
どちらも悪化させないためには、両方に対して適切な治療を行うことが重要です!
ドライアイの場合は主に点眼薬や涙点プラグを、アレルギー性結膜炎の場合は主に抗アレルギー薬やステロイドの点眼薬を使って治療を行います。
また花粉症による症状の場合は、症状の軽減が期待できる【初期療法】を行うのも効果的です。
※初期療法は、花粉飛散開始予測日の約2週前、または少しでも症状が現れた時点で抗アレルギー点眼薬の使用を開始する治療法です。
「市販の目薬や、花粉症の薬でなんとかなるし……」と我慢せず、少しでも気になる症状があればお気軽に受診してくださいね。
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ご予約の方が優先になりますが、ご予約無しの方でも受付させていただきます。
参考にした論文はこちら
KIshimoto.T.et al. Aqueous-deficient dry eye exacerbates signs and symptoms of allergic conjunctivitis in mice. Int J Mol Sci 23:4918.2022.