コラム COLUMN
緑内障のひとは飲みすぎ注意!!緑内障と飲酒の関係
2026.02.26
ドクター
「少しのお酒なら健康に良い」――そんなイメージを持つ方は多いかもしれません。しかし最近の報告では、飲酒そのものが「安全ではない」可能性がしめされています。
2024年の A burden of proof study on alcohol consumption and risks of more than 200 diseases では、低量・中量飲酒でも安全域が明確に確認されておらず、飲酒量が増えるほど病気のリスクが上昇することが報告されました(1)。予防的観点では「飲まないこと、あるいは飲酒量を極力減らすこと」がもっとも安全だとされています。
そしてAlcohol Intake and Risk of Hypertension: A Systematic Review and Meta-analysisでは12g/日以上の飲酒を行う人では、高血圧リスクが有意に上昇し、飲酒量が増えるほどリスクは段階的に高まることが分かりました(2)。日常的飲酒は少量であっても高血圧の重要な危険因子となる可能性が示されています。
飲酒が全身だけでなく目の健康にも影響することがわかってきています。
Sano らによる Journal of Glaucoma(2023)の研究では、飲酒量が多いほど緑内障の視野が早く悪化する傾向が報告されています(3)。「少量(2杯以下/日)」「週あたり数日程度の飲酒」といった比較的“控えめ”な飲酒量・頻度でも、緑内障リスクが約1.1〜1.4倍に上昇していることが示され、日々の飲酒習慣が緑内障の進行に関わっている可能性が示されています。
さらに注目すべきは 高血圧との関係です。
緑内障は「眼圧の病気」と思われがちですが、実際には視神経を栄養する血流が大きく関与します。高血圧は血管の自動調節機能を乱し、視神経への血流を不安定にする可能性が指摘されています。実際、2021年のシステマティックレビュー(Nislawati ら)では、高血圧の人は開放隅角緑内障のリスクが 1.71 倍に上昇するという結果が示されています(4)。
飲酒習慣は高血圧の重要な危険因子であることを併せて考えると、飲酒が緑内障にとって良くない習慣であることが明らかになりつつあります。
緑内障は一度失った視野が戻らない病気だからこそ、日々の生活習慣が将来の見え方を左右します。お酒を減らす、そして血圧を適切に管理する—将来のよりよい視野のためにすこしずつ良い習慣を積み上げていきましょう。
おおうら眼科では緑内障の診断・治療を行っています。手術治療も行っていますので、お気軽にご相談くださいませ。
参考文献
(1) Burden of Proof Collaborators. (2024). A burden of proof study on alcohol consumption and risks of more than 200 diseases. Nature Communications, 15, Article 47632.
(2) Chen, X., Li, Y., Wang, J., Zhang, L., & Zhou, Y. (2024). Alcohol intake and risk of hypertension: A systematic review and meta-analysis. Journal of Hypertension, 42(3), 245–258.
(3) Sano, K., et al. (2023). Alcohol consumption and visual field progression in primary open-angle glaucoma. Journal of Glaucoma, 32(1), 34–41.
(4) Nislawati, R., et al. (2021). Role of hypertension as a risk factor for open-angle glaucoma: A systematic review and meta-analysis. BMJ Open Ophthalmology, 6(1), e000664.
お問い合わせ
お気軽にお問い合わせください。(問い合わせ対応時間は診療時間と同じです)
おおうら眼科は一人ひとりのお悩みに丁寧にお答えします。
当院では、さまざまなケースに対応できるよう患者様に治療の選択肢をご提示しております。各治療のメリット・デメリットをしっかりとご説明させていただき、ご理解いただいてから治療を行っております。
どんな些細なことでも不安や心配なことがございましたら、お気軽にお尋ねください。
受診予約は「WEB予約」から!
ご予約の方が優先になりますが、ご予約無しの方でも受付させていただきます。
大阪市淀川区・阪急三国駅から徒歩約2分の眼科「おおうら眼科」では、眼科全般の診療を行っています。
院長は、これまで大学病院やさまざまな症例に関わり、多くの手術を手がけてきました。
これまでの臨床経験で得てきたノウハウを用いてそれを可能な限り実現し、患者様に満足していただけるように最大限努めています。
おおうら眼科では眼科全般の対応はもちろん、白内障、網膜硝子体、緑内障の極小切開の手術が受けることが出来ます。クリニック内で行うことで術後のフォローやケアも一貫して行なえます。その他、小児の斜視や弱視の治療にも注力しています。