コラム COLUMN
緑内障のひとは緑葉野菜を食べよう!特に中心が見えにくい人はマストです!
2026.03.12
ドクター
緑内障は、視神経(神経節細胞)が減って視野が欠けていく病気で、一度失った視野は戻りません。治療の中心は眼圧を下げることですが、緑葉野菜の摂取が緑内障の予防に役立つ可能性が高いことをご存じでしょうか。
アメリカの研究では、1,155名の女性を対象に野菜・果物の摂取と緑内障の関係を調べました。その結果、ケールやコラードグリーンをよく食べる女性は、ほとんど食べない女性より緑内障リスクが約69%低いという非常に大きな差が見られました(1)。また、Giaconiらの研究でも同様に、緑葉野菜を週1回以上食べる女性では、緑内障リスクが57%低かったと報告しています2)。
緑葉野菜が視神経に良い理由のひとつは「抗酸化作用」です。ほうれん草やケールにはビタミンC、ルテイン、カロテノイドなど、細胞を守る抗酸化成分が豊富に含まれています。日本では緑葉野菜としてお勧めはほうれん草、ロメインレタス、チンゲン菜です。しかしさらに注目されているのが、植物性硝酸塩 → 一酸化窒素の働きです。
Haefligerら(1999)は、一酸化窒素が眼の房水流出路の組織を弛緩させ、眼圧を下げる方向に働く可能性を示しました(3)。海外で承認されている一酸化窒素付加型の眼圧降下薬(日本未承認)は、このメカニズムを応用しています。
そして、この一酸化窒素の材料になる“食事性硝酸塩”を最も多く含むのが緑葉野菜です。Kangら(2016)は大規模研究で日常の硝酸塩摂取量を調べました。その結果、硝酸塩を最もよく摂る人は、最も少ない人に比べて原発開放隅角緑内障の発症が21%低いことがわかりました(4)。さらに傍中心視野欠損型(中心近くが見えにくい)の緑内障で、44%もリスクが低下し、効果が顕著でした。
つまり、食事で自然に作られる一酸化窒素には眼圧を下げや緑内障の進行を予防する可能性があります。緑葉野菜を食べれば緑内障が治るわけではありませんが、“毎日の緑葉野菜を食べること”は、お手軽にできる緑内障ケアといえます。
食習慣という日々の小さな積み重ねが将来の視野進行に影響を与えていることを頭の片隅に入れて、ぜひ自分の食生活を見直してみるのはいかがでしょうか。
おおうら眼科では緑内障の相談・診断・治療を随時受け付けています。気になることがあればお気軽にお越しくださいませ。
参考文献
(1) Coleman, A. L., Stone, K. L., Kodjebacheva, G., et al. (2008). Glaucoma risk and the consumption of fruits and vegetables among older women in the Study of Osteoporotic Fractures. American Journal of Ophthalmology, 145(6), 1081–1089.
(2)Giaconi, J. A., Yu, F., Stone, K. L., et al. (2014). The association of fruit/vegetable consumption with decreased risk of glaucoma among older African-American women. American Journal of Ophthalmology, 154(4), 635–644.
(3) Haefliger, I. O., Dettmann, E., Liu, R., et al. (1999). Nitric oxide and endothelin in the pathogenesis of glaucoma. Survey of Ophthalmology, 43(Suppl), S51–S58.
(4) Kang, J. H., Willett, W. C., Rosner, B. A., et al. (2016). Association of dietary nitrate intake with primary open-angle glaucoma. JAMA Ophthalmology, 134(3), 294–303.
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