コラム COLUMN
糖尿病の治療を始めると視力が変わる!?糖尿病と目の不思議な話
2023.04.15
スタッフ
こんにちは! おおうら眼科 スタッフです。
先日、糖尿病の治療を始めたという患者様に「治療を始める前は裸眼で見えにくかったのに、糖尿病の治療を始めたら急に視力がよくなった気がするんだよ!」とお声がけいただきました。
実際に視力検査をしてみると、前回受診された時より今日の方が裸眼での視力がいい……。
なんでかな? と思ったので、調べてみました!
今回は、血糖値の変化により、見え方が一時的に変わることについてお話いたします。
そもそも、糖尿病って?
糖尿病とは【インスリンというホルモンが不足していたり、十分に作用しないことで血液中を流れる糖分の濃度が高い状態が続く病気】のことです。
原因は様々ですが、多くの場合は【食べ過ぎ】【飲みすぎ】【運動不足】といった生活習慣の乱れが影響しています。
血液の中にどれだけ糖分が含まれているか、その濃度のことを【血糖値】といい、糖尿病の治療では血糖値を正常範囲内にコントロールすることが重要視されます。
血糖値が高い状態が続くと、全身の血管がじわじわと痛めつけられ、心筋梗塞や脳卒中などを引き起こすことがあります。
眼科では【糖尿病網膜症】という、目の奥にある、目の神経が集まったシート状の組織(網膜:もうまくといいます)の血管が詰まったり、破れたりしてしまう失明の可能性もある病気が代表的です。
糖尿病の治療を始めると、視力が変わることがある!?
さて、先日いらっしゃった患者様の発言に戻ります。
「糖尿病の治療を始めたら急に視力がよくなった気がする」のは、いったいなぜだったのか……。
詳しく解明されていませんが、この現象が起きる理由は【血糖値が急激に変化した際、水晶体の厚みが一時的に変化し、目の屈折が変わった可能性がある】のでは、と言われています。
どういうことなのか、詳しくご説明いたします。
目の中には、見たいものにピントを合わせる水晶体(すいしょうたい)というものがあります。
私たちは通常、遠くを見ようとしたときは水晶体を薄くする、近くを見ようとしたときは分厚くするというように、水晶体の厚みを変えてピントを調節しています。
ですが、血糖値が急激に変化した際、水晶体の厚みが異常な変化をしてしまうことがあるのだそうです。
血糖値が急激に変化すると、血液と同様に、眼球内の糖分の濃度も変わります。
すると、その変化を元に戻すために眼球と周囲の組織の間で水分が移動します。
その影響で水晶体がむくむなどして厚みが変わってしまい、一時的に目が近視化したり遠視化したため、見え方が変わってしまうと考えられています。
血糖値がコントロールできるようになってから、眼鏡・コンタクトレンズの度数調整を!
詳しいことがまだ解明されていないとはいえ、血糖値の急激な変化により、眼球が一時的に近視化したり遠視化したりすることがあるということは……。
血糖値が安定していないときに眼鏡やコンタクトレンズの度数調整をすると、治療を始めて安定したころには「見えにくい!」「見えすぎて目が疲れる!」というように、調整した時と見え方が変わる可能性があります。
糖尿病と診断された、治療を始めたばかりという方は、血糖値がある程度安定してから眼鏡・コンタクトレンズの度数調整をするのがおすすめです!
また、「急に目が見えにくくなった」「いつも使っている眼鏡・コンタクトレンズの度数が急に合わなくなった」という場合は、糖尿病による目の変化の可能性も考えられます。
「なんだか最近見え方がおかしいな、気になるな」と感じた場合は、なるべく早く眼科を受診してくださいね。
当院では、眼鏡・コンタクトレンズの処方を行っておりますので「眼鏡・コンタクトレンズの度数は合ってるのかな?」「最近見えにくくなってきたな……」など、些細なことでも気になることがあればお気軽に受診してくださいね。
参考文献
●今井マユミ,三浦 永理, 矢部 智紗, 陳 志堂, 鴨下 泉 糖尿病患者における血糖調整時の屈折度変化について 日本視能訓練士協会誌21巻:74-78.1993
●大野雅子,今泉寛子 血糖コントロールに伴い一過性の屈折変化を示した糖尿病症例 市立札幌病院医誌第71巻第2号:3-8.2012
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大阪市淀川区・阪急三国駅から徒歩約2分の眼科「おおうら眼科」では、眼科全般の診療を行っています。
院長は、これまで大学病院やさまざまな症例に関わり、多くの手術を手がけてきました。
これまでの臨床経験で得てきたノウハウを用いてそれを可能な限り実現し、患者様に満足していただけるように最大限努めています。
おおうら眼科では眼科全般の対応はもちろん、白内障、網膜硝子体、緑内障の極小切開の手術が受けることが出来ます。クリニック内で行うことで術後のフォローやケアも一貫して行なえます。その他、小児の斜視や弱視の治療にも注力しています。