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コラム COLUMN

お酒の飲みすぎは要注意!? 飲酒と落屑緑内障

2023.03.04

スタッフ

こんにちは! おおうら眼科 スタッフのもーりーです。
皆様、お酒はお好きですか?
残念ながら、私は全くお酒が飲めないのですが……3月・4月は歓送迎会などでお酒を飲む機会も多いですよね!
最新の研究にて、飲酒習慣が緑内障の一種である【落屑緑内障(らくせつりょくないしょう)】の発症率を高める可能性があるとわかりました!
今回はその最新研究についてご説明いたします。

落屑緑内障って、何?

研究についてご説明する前に、緑内障と落屑緑内障(らくせつりょくないしょう)について、簡単にご説明いたします。

ヒトがものを見たとき、光が目の中に入って、奥にある【網膜】でその光を電気信号に変えて【視神経】というケーブルを通して脳まで伝えます。
視神経は【神経線維】という神経が束のようになって出来ており、その視神経が傷み、神経線維が減って視野(見える範囲)が欠ける病気を【緑内障】といいます。

落屑緑内障は、緑内障の一種で薬物治療で改善しにくいタイプと言われています。
どうして改善しにくいのか?
それは【落屑(らくせつ)】が目の中で発生することが原因です!

落屑とは、皮膚の表面が厚くなって剥がれ落ちたものをいい、要はフケをさします。
頭のフケは洗えば落とせますが、眼の中で出た場合、そうはいきませんよね。
眼の中にある前房(ぜんぼう)では、酸素などを運ぶ房水(ぼうすい)という水が循環しているのですが、この房水の出口がフケで詰まり、圧力がかかり視神経が傷んでいってしまうのが落屑緑内障です!

赤い矢印でさしている、房水の出口が
フケで詰まると目の中の圧力が変わる
(眼圧が高くなる)ので、視神経が傷んで
しまいます。

最新の研究で分かった、お酒と落屑緑内障の関係は?

今回ご紹介する研究では、落屑緑内障を発症していない米国在住の40歳以上195,408人を対象に、飲酒・喫煙習慣、運動習慣、食べ物の接種状況を28年以上追跡調査したんだそうです。
その結果、以下のことが分かったんだとか!

☆総アルコール摂取量が多いほど、落屑緑内障(落屑緑内障疑いを含む)の発症率が上昇
☆エタノールに換算した場合、1日10g飲酒量が増えるごとに発症率が9%上昇
☆同じ酒量であれば、ウイスキー、ワイン、ビールの順に発症率が上昇
 ただし、赤ワインの場合は発症率を下げる傾向がある


つまり、長期間の飲酒習慣が落屑緑内障(落屑緑内障疑いを含む)の発症率を上げる可能性があるということが判明したんです!!
お酒の飲みすぎは目にも良くない! ということですね。

お酒が好きな方、これから歓送迎会でお酒を飲む機会が増えてくるという方は、お酒の飲みすぎに注意しつつ楽しんでくださいね☆


「緑内障の定期検査、ずっと受けていないんだけど……」「緑内障の検査を受けてみようかなぁ」という方は、ぜひお気軽に受診してくださいね☆

受診予約は右側にある「受診予約」から!(スマートフォンでご覧の方は下部に御座います。)
ご予約の方が優先になりますが、ご予約無しの方でも受付させていただきます。

参考にした論文はこちら
Hanyuda.A.et.al. Long-Term Alcohol Consumption and Risk of Exfoliation Glaucoma/ Glaucoma Suspect among US Health Professionals. Ophthalmology 130:187-197.2023

緑内障についてはこちら

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