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コラム COLUMN

弱視の治療ってどう進めるの? 小児の弱視③

2023.07.29

スタッフ

こんにちは! おおうら眼科 スタッフのもーりーです。
前回のコラム【小児の弱視②】では、弱視の種類と治療法について簡単にご説明いたしました。
前回のお話のポイントをおさらいしましょう!
【小児の弱視の場合、ほとんどが先天的な要因によって引き起こされる】
【弱視の基本的な治療法は、眼鏡をかけること】

思い出していただきたいことはこの2点です!

さて、弱視治療用眼鏡をかけるためには、弱視以外の病気が隠れていないか確認したり、眼鏡の度数を決めるための検査が必要です!
今回は、弱視治療の流れと、病院選びのポイントをお伝えいたします。

弱視の治療ってどう進めるの?

当院における弱視治療の流れは、以下の通りです。
※患者様の状態によっては、検査の内容が前後する可能性がございます。

では、実際にどんな検査をするか詳しくご説明いたします。
(長いので、眼科の選び方まで飛ばしてもOKです!)

①受付にて問診票に記入

まずは受付にて、問診表に気になる症状などのご記入をお願いいたします。
「顔を傾けて見ている」「よく転んでいる」など、問診表の選択肢にない症状がある場合、枠外に記入していただければ診察の際に詳しくお聞きできますので、ご記入をお願いいたします。

②目の度数を測定・視力検査

まずは機械で目の度数を測ります。
「赤い気球を見てくださいね~」「赤い風船を見てくださいね~」と言われる、あの検査です!
お子さんが小さく、検査機器にお顔をのせられない場合などは、スポットビジョンスクリーナーというぴかぴか光るカメラのような機械で目の度数を測ります。

お子さんの目は調節力が強いので、気球を見る機械だと度数が近視よりに出てしまう場合があります。
そのため、ダブルチェックとしてスポットビジョンスクリーナーを使用することがあります。

目の度数を測ったあとは、視力検査を行います。
「視力検査なんてできるかどうか……」という小さいお子さんでも、様々な検査機器を使用し可能な限り対応いたします。
必要に応じて、斜視などが無いか確認する検査や、遠近感・立体感をもって見れているか確認する検査を行います。

③診察

医師が診察室で、問診表の内容・目の状態を確認します。
検査の結果や診察で確認した内容から、弱視が疑われるのか、他の病気が隠れていないかなどを確認していきます。
弱視の疑いがある場合は、目の調節力を麻痺させる目薬を点眼して検査を行うため、その検査について簡単にご説明いたします。

④目の調節を麻痺させる目薬を点眼する

私たちは日頃、見たいものに合わせて眼のピントを調節しています。
お子さんの場合、目の調節力が非常に強いため、遠視などで見えにくい状態でもぐーっと力を入れて調節しピントを合わせている可能性があります。
そのため、弱視の疑いがある場合は目の調節力を麻痺させる目薬を点眼して、その子の本当の目の度数や見え方を確認します。
目薬は5分おきに3回点眼し、その後約45分ほど待って、麻痺したのを確認してから検査を行いますので、お時間に余裕のある別日に点眼・検査のご予約を取っていただきます。
(目の調節力が麻痺すると、いつもより外の光がまぶしく感じたり、見えにくい状態が続きますので、受診後2~3日はお出かけなどのイベントがない日にご予約を取っていただくのがおすすめです)

⑤目の度数を測定・視力検査

基本的には②の時と同じように検査を行います。
目の調節力が麻痺した状態で、目の度数や視力が変化するかなどを確認します。

⑥診察

検査結果を確認し、お子さんの目の状態をご説明いたします。
弱視と判断した場合は、眼鏡などの今後の治療についてお話いたします。

⑦治療用眼鏡の度数決定・処方

弱視治療で眼鏡が必要な場合は、検査結果から眼鏡の度数を決定いたします。
決定した度数で眼鏡がかけられるかどうかや、左右の黒目との距離を確認したら、治療用眼鏡の処方箋をお渡しいたします。
処方箋を持って、お近くのメガネ屋さんで眼鏡を作ってください。
※眼鏡処方箋の有効期限は、当院では処方日から30日とさせていただいております。
有効期限が切れると再処方料がかかる場合もありますので、メガネ屋さんへはお早めに!

眼鏡が出来たら、度数・視力チェックのため再受診をお願いいたします。

どんな眼科に行くのがおすすめ?

当院での弱視治療の流れは以上です。
「結構いろいろな検査をしないといけないんだ……」と感じた方も多いのではないでしょうか?
小さいお子さんだと、集中力が切れたり目薬が怖いなどの理由から検査を嫌がってしまうこともあります。
そのため、弱視の検査やお子さんの検査に慣れている【小児眼科や弱視・斜視専門医のいる眼科】【視能訓練士のいる眼科】を選んでいただくのがおすすめです!

小児眼科や弱視・斜視専門医のいる眼科の場合、普段から様々な症状のお子さんが受診するため、医師も検査員もお子さんの検査・診察に慣れています。
特に斜視による弱視の場合、手術が必要になることもありますので、弱視・斜視専門医のいる眼科の方がより安心です。
日本弱視斜視学会では、弱視・斜視を専門にしている全国の医師を紹介していますので、専門医をお探しの方は一度ご覧ください。
弱視・斜視を専門とする医師の一覧 | 日本弱視斜視学会 (jasa-web.jp)

弱視・斜視専門医のいる眼科にいきなり行くのはちょっと……というような場合は、視能訓練士のいる眼科を選んでいただくのがおすすめです。
視能訓練士は、医師や看護師と同じ国家資格で、一般的な眼科検査から弱視・斜視などの高度な知識がいる検査まで、ありとあらゆる眼科検査のプロフェッショナルです!
弱視などの検査は高度な知識が必要ですが、眼科検査のプロフェッショナルである視能訓練士のいる眼科の方が、詳しい検査を安心して受けていただけるかと思います。


当院には視能訓練士が1名在籍しております。
弱視や斜視など、お子さんの目について気になることがあればぜひお気軽に受診してくださいね☆


予約は右側にある「受診予約」から!(スマートフォンでご覧の方は下部に御座います。)
ご予約の方が優先になりますが、ご予約無しの方でも受付させていただきます。

小児眼科・弱視について知りたい方はこちらも併せてご覧ください。

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