よくあるご質問 FAQ
これはよく起こる誤解です。白内障手術で挿入する単焦点眼内レンズは「一か所にしかピントが合わない」ため、遠くにピントを合わせると手元は見えなくなります。もともと近視で眼鏡なしで手元が見えていた方が「遠くが見たい」と伝えると、医師は「手元は老眼鏡でOKで遠くを裸眼で見たい」と解釈することがあります。次回手術の際は「スマホが見たい」「裸眼で運転したい」「楽譜を見たい」など具体的な行為で希望を伝えると意思疎通のずれがなくなります。
できます。乱視も同時矯正できる「トーリックICL(EVO+)」というレンズがあり、当院でも対応しています。近視と乱視を同時に矯正できるため、術後に眼鏡や乱視コンタクトに頼る機会を大幅に減らせます。乱視の軸・度数によって適応を判断しますので、まず術前検査が必要です。実際に-2.25D近視+-2.75D乱視の症例でも、術後3週間で両眼裸眼1.2を達成した実績があります。
もともと近視の方は「近見狙い」がお勧めです。眼鏡なしで手元が見えていた生活習慣を変える必要がなく、術後のストレスが少ないためです。遠くは眼鏡を使うことになります。一方、もともと遠くが見えていた方は「遠見狙い」が基本です。単焦点レンズで両方を裸眼でカバーするのは難しいため、生活スタイルに合わせた選択が大切です。「スマホが見たい」「裸眼で運転したい」など具体的な希望を先生に伝えましょう。
-6D以上の近視であればICLがお勧めです。ICLは角膜を削らないため、レーシックのデメリット(衝撃に弱い・ドライアイ・ハロー・グレア)がありません。また-10Dを超える強度近視にも対応できます。レーシックは-6D未満の比較的軽い近視に向いており、近年はSMILEという改良版でフラップを作成しないためより安全です。-6D以下は慎重適応、-3D以下は対応外のため、-7DならICLが適切です。ただし両者にそれぞれリスクがあるため、術前検査と十分な説明を受けた上で決めてください。
EDOFコンタクトレンズという選択肢があります。EDOFとは「拡張焦点深度」を意味し、日中に装用しながら近視の進行を抑制する効果が報告されています。オルソケラトロジーのように就寝中に装用する手間がないため、生活スタイルによってはEDOFコンタクトが合う場合があります。その他にも近視進行抑制加工をした眼鏡や低濃度アトロピン点眼(マイオピン)・外での活動時間を増やすことも有効です。子どもの近視の進行速度や生活スタイルに合わせて最適な方法を選ぶため、眼科でご相談ください。
屋外で過ごす時間を増やすことが最も効果的です。太陽光に含まれるバイオレットライト(紫色光)が網膜のOPN5という受容体を通じて眼軸の伸長を抑えることが研究で示されています。1日2時間・週13〜14時間の屋外時間が目安として推奨されており、どんな運動をするかよりも「外にどれだけいるか」が鍵です。中国の大規模試験では毎日40分の外遊びを追加するだけで近視発症が有意に減少しました。室内での窓越しの光ではバイオレットライトがカットされるため、実際に外に出ることが重要です。
残念ながら窓越しの光では不十分です。窓ガラスは太陽光のうち近視進行を抑制するバイオレットライト(360〜400nm)をカットしてしまいます。LEDや蛍光灯などの室内照明にもバイオレットライトはほぼ含まれていません。近視予防には実際に外に出て自然光を浴びることが必要です。1日2時間の屋外時間が目安です。
オルソケラトロジーは保険適用外の自費診療です。当院の費用は初年度(検査・レンズ・装用指導含む)で約70,000〜80,000円程度が目安で、2年目以降はレンズの定期検診費用のみになります(レンズが破損・紛失した場合は購入から半年以内なら費用負担なし、以降は別途費用負担あり)。お子様にも適応があり、近視の進行抑制効果が報告されています。適応基準として近視度数・角膜の形状などがあるため、まず検査が必要です。当院では2種類のレンズを取り扱っています。
オルソケラトロジーは就寝中に特殊なハードコンタクトレンズを装用して角膜の形を矯正し、日中は裸眼で過ごせる治療法です。主なメリットは①手術不要・可逆的(やめれば角膜が元に戻る)②子どもの近視進行抑制効果③日中コンタクト不要。デメリットは①毎晩装用する手間②効果が続くのは装用継続中のみ③保険適用外の費用がかかる。レーシックは角膜を削る不可逆的な手術ですが、オルソは角膜を削りません。「まず試してみたい」「手術に踏み切れない」方に向いています。
関連があります。アレルギー性結膜炎があると近視が進行しやすいことが研究で報告されています。アレルギーによって炎症性サイトカイン(TNFα等)の発現が高まり、眼軸の伸長(近視化)に影響を与えている可能性が示されています。またオルソケラトロジー中の子どもでも、アレルギー性結膜炎がある方が眼軸が伸びやすく、治療中断率も高いとのデータがあります。アレルギーの症状をかゆがっている場合は積極的に点眼薬でコントロールすることが、近視進行を緩やかにするひとつの対策になるかもしれません。